墓じまいの急先鋒「団塊世代」

皆様、おはようございます。

星見です。

最近墓じまいという話をよく聞きますし、鑑定でも言われます。

お墓と聞くと、宗教的価値観だと思われがちですが、死者を思う事や、死者を敬い身近に感じる事は仏教伝来以前からのアジア的習慣であります。

そういった死者との対話は、北アジアから東南アジアにまで広く分布しています。

「子供を墓守にしたくない」という言い分もごもっともなのですが、これらの世代の人たちの多くは、親世代を見てそう思っただけで自分が墓守をしていたわけではない人も多いです。

しかし、団塊世代の親世代は、親兄弟親類者の多くを失っています。

戦争がありましたからね。

位牌という文化は儒教由来で、中国の仏教がそれを取り入れました。

お墓としての形が出来上がったのは江戸中期ごろかららしいですね。

しかし、日本の先祖間の薄さというのは、特段今に始まったわけでもなさそうです。

皆さんが先祖と思い浮かべるのも、大体祖父母くらいまでではないでしょうか?

親が死んで行う法事も数年たつと「もう終わりにしようか」なんて事もしばしば。

文明民族の中でも、元々そういった要素は希薄なのかもしれませんね。

色々なものに魂や神が宿る民族ですが、それが無くなるとすぐに忘れていく形です。

欽明天皇時期に仏教が入り、推古天皇あたりで仏教が盛んに信仰されるようになり、儒教が入り、知識人の世界ではそれらが浸透していきました。祖先や死者の世界に意識が向き始めたという訳です。

しかし未だ、現代においても庶民レベルにおいて、そこまで信仰出来ていないというのが現状です。

私は墓じまいが悪だ!と決めつけているわけではないです。占い師的には墓はとても重要な要素なので、それは外せませんが、(地獄に落ちるわよ系の墓石売り占い師の話ではないです)日本人の先祖感覚というのは、昔からそういったものだという事です。

例えば、古墳時代においても、死者を祭るのは大体1~2回。元々は竪穴式でしたが、横穴式すると何回もそこに入れていきます。新しく入れる人はお祀りしますが、前から入っている遺体に関しては、だれも覚えてなくなるでしょう。

古時代の天皇陵が眉唾ものだと言われるゆえんはここにあります。

近頃の人は、信心する気持ちが無くなったなんてよく言われますが、安心してください。日本人はそんなもんです。

 

いつも皆様の無事と幸せを祈っています。

ありがとうございます。

星見

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